トウキ(当帰)
Japanese Angelica
Angelica acutiloba
「大和の根」
| 学名 | Angelica acutiloba |
|---|---|
| 科 | セリ科 |
| 使う部位 | 根(生薬)/茎葉(入浴) |
| 香り | セロリを思わせる、青く強い芳香 |
トウキとは?
トウキ(Angelica acutiloba)はセリ科シシウド属の多年草で、本州中部地方以北の山地の岩の間などに自生します。栽培は奈良・北海道・和歌山・兵庫が中心です。日本薬局方には生薬トウキ(ラテン名 Angelicae Acutilobae Radix)として収載され、基原は Angelica acutiloba またはホッカイトウキ(A. acutiloba var. sugiyamae)の根を、通例、湯通ししたものと規定されています。日本薬局方のエキス各条では十全大補湯・温清飲・加味逍遙散・防風通聖散などに配合され、東京生薬協会は当帰芍薬散や四物湯を処方例として挙げています。香りの指標成分はリグスチリドです。
大和当帰
江戸時代には各地の藩が特産品として栽培を奨励しました。なかでも奈良の大和当帰は良質とされ、奈良県五條市大深(おおぶか)と和歌山県高野町富貴で採れる大深当帰が最高の品とされます。栽培の中心は奈良県宇陀市です。全草にセロリに似た強い芳香があります。奈良県は「奈良で産出された当帰、芍薬などの薬草は『大和物』と呼ばれ、品質が良いことで現在も有名です」と紹介し、その起点として推古天皇が宇陀地方で行った611年の薬狩りを挙げています。東京生薬協会が記録する調製法では、秋に掘り取った根を稲架に掛けて翌年2月まで乾かし、70〜80℃の湯で揉み洗いして馬尾状に整えます。乾燥根は医薬品ですが、葉は2012年から「非医(医薬品ではないもの)」の扱いとなり、サラダや粉末として食用にされています。
漢方薬草サウナの生薬ブレンドに入り、他の生薬とともに煮出して蒸気にします。
秋、葉が黄変する前に採った茎葉を乾かし、布袋に入れて風呂に入れる習わしがあります。奈良県の広報も、当帰は乾燥させた根が入浴剤や婦人用薬に多く使われてきたと紹介しています。
※本ページの記述は各地の伝統・文化の紹介であり、効果効能を保証するものではありません。