ヨモギ(蓬)
Japanese Mugwort
Artemisia indica var. maximowiczii
「春の野の草」
| 学名 | Artemisia indica var. maximowiczii |
|---|---|
| 科 | キク科 |
| 使う部位 | 葉(生薬ガイヨウは葉と枝) |
| 香り | シネオールを主とする、青くすっとした香り |
ヨモギとは?
ヨモギ(Artemisia indica var. maximowiczii)はキク科の多年草で、本州・四国・九州・小笠原諸島に自生し、北海道へは移入されました。葉の裏に白い綿毛が密生するのが見分けどころです。日本薬局方には生薬ガイヨウ(艾葉)(ラテン名 Artemisiae Folium、基原は Artemisia princeps または A. montana)として収載されています。東京生薬協会の解説では、ガイヨウは芎帰膠艾湯などの漢方処方に配合される生薬として位置づけられ、東邦大学薬学部付属薬用植物園は民間での用途として止血や切り傷、そして浴湯料を挙げています。
餅草、もぐさ、端午の節句
春の若芽を草餅に混ぜることから、別名を餅草(もちぐさ)といいます。葉の裏の綿毛を精製したものが灸に使うもぐさで、江戸元禄期の「江州伊吹モグサ」が良品の代名詞でした。端午の節句には、菖蒲とともにヨモギを軒に吊るす習わしが各地に残ります。『世界大百科事典』は、艾や菖蒲はその香気によって邪気を払うことができると信じられてきたと説明しています。6世紀の中国『荊楚歳時記』にも、3月3日の草餅について「これを食すれば邪気を払う」と伝えられます。
日本の薬草サウナで定番のひとつです。乾かした葉を煮出して蒸気にする、ロウリュ水に加える、束ねてサウナ室に吊るす、といった使われ方をします。ヨモギを煎じた蒸気を浴びる「よもぎ蒸し」を併設する施設も多くあります。沖縄で「フーチバー」と呼ばれるのは近縁の<strong>ニシヨモギ</strong>(<em>Artemisia indica</em>)で、施設の表記ではヨモギと併記されることがあります。
春の若芽を摘んで草餅やよもぎ団子に。乾かした葉はヨモギ茶として飲まれます。東邦大学薬学部付属薬用植物園は、ヨモギの用途に「浴湯料」を挙げており、湯に入れて使う慣習が伝えられてきました。
※本ページの記述は各地の伝統・文化の紹介であり、効果効能を保証するものではありません。